英語の苦手な生徒の多くは、単語を覚えていないことが原因となっているケースが多いです。
しかし単語を覚える作業は非常に短調であり、避けたくなる勉強の1つであることは間違いありません。
当塾にも単語を覚えておらず、なかなか英語の点数が伸び悩んでいた生徒がいました。しかし単語の勉強をすることで、教科書が理解できるようになり、苦手意識が軽減した生徒がいます。
ではどのような単語の覚え方を伝えたのかと紹介したいと思います。
単語の覚え方にはいくつか方法がある
まず前提としてですが、単語の覚え方というものはいくつかあります。
- 反復方法(これから紹介する方法)
- 単語の本をはじめから最後まで眺める+それを何度か繰り返す
- 会話で使う
- 体の動きに合わせる
あくまでも個人的な話ですが、一番覚えた実感があったのは「会話で使う」です。
学生時代は「反復方法」でした。
反復方法
どのようなことでも反復練習を行えば基本的には覚えます。
ただ人によって、そしてそのものに対する興味関心によって、その試行回数は異なってきます。
英語を面白い、単語勉強が面白いと思いながら、そして単語1つ1つを意識しながら勉強したほうが断然頭に入ってきます。
理屈は簡単
反復方法の理屈は簡単です。
たとえば1日10個覚えるとします。これは徹底的に覚えます。
まず覚えたい単語を10個ピックアップします。そして1つずつ何度もノートに書いていきます。その際、日本語の意味も何度か書いてみるとよいでしょう。
英語の単語を覚えるときに大事なのは、
- 綴り
- 読み方
- 日本語訳
この3つを覚えることです。
綴りや日本語訳はノートに何度も書けば覚えることでしょう。ただ読み方は声に出す必要があります。
そのためぶつぶつと声に出しながら、ノートに書いて練習するとよいかもしれません。
覚えたと思ったら他の勉強
10個覚えたと思ったら、しばらく他の勉強をしましょう。数学でも社会でも何でも構いません。
そしてしばらく時間が経ったら、先ほど練習した英単語のテストを自分でやってみましょう。
完ぺきに覚えたと思っていたはずなのに、数個は忘れてしまっているものです。
ちなみに「3秒以上考えたら覚えていない」としてください。
もし間違った単語があったら、やはり「完ぺきに覚えた」と思えるまで徹底的に練習してください。
その後再び、他の勉強を行ってください。
これを何度か繰り返せば、とりあえずその日の10個はある程度身に付くことでしょう。
次の日も同じ単語を行う
次の日の話です。
前日、10個の英単語を覚えたはずです。それも自分では完ぺきに覚えたはずです。
早速自分でテストをしてみましょう。大抵の場合、数個忘れてしまっていることでしょう。
安心してください。そんなものです。
3個忘れている人もいれば、5個忘れている人もいます。(3秒以上迷ったら覚えていないに入れてください。)
もし7個以上忘れていたとしたら、それは前日の自分の「完ぺき」がまだまだ足りなかったということでしょう。そのため完ぺきと思ってから何度か繰り返したほうがよいかもしれません。
数個程度忘れてしまっていた人は、それをまた練習して覚えてください。
そしたら、新しい10個の単語の練習を行います。これも前日と同様に練習していきます。
これを繰り返していくのです。
表で紹介
表として紹介します。
イメージとしては以下の表のように英単語を練習していきます。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
---|---|---|---|---|---|
30分 | 1~10 | 11~20 | 21~30 | 31~40 | 41~50 |
10分 | 1~10 | 11~20 | 21~30 | 31~40 | |
5分 | 1~10 | 11~20 | 21~30 |
月曜日に勉強した英単語を、火曜日にも勉強してください。そして火曜日に新たに勉強した英単語は水曜日にも勉強してください。さらに月曜日で練習した単語を水曜日で勉強してください。
つまり同じ単語の練習を3日連続で行ってください。
そして1週間間をあけて、もう1度練習してみて下さい。ある程度は覚えているはずです。
一発で覚える人はいない
英単語を覚えるのに、一発で覚える人はいません。
覚えの良い生徒とそうではない生徒は確かに存在します。しかしどんなに覚えがよかったとしても一発で覚えることはありません。
英語の単語を知っている人は、それ相応の練習をしているものです。
英単語のために、毎日30分や1時間の時間を割いているということはよくある話です。
1回や2回書いたり読んだりした程度では、なかなか覚えません。これは誰でもです。
なので少し英単語の練習をしてあまり覚えられないからといって、諦めないでください。
覚える前に辞めてしまうとそれまでの苦労は意味がなくなる
良く生徒に脳の話をします。
人間には短期記憶と長期記憶があるという話です。
結論から言うと、長期記憶に入った知識は滅多なことでは忘れません。
そのため長期記憶に勉強の内容を入れたいところなのですが、それは短期記憶に何度もアクションを起こすことによって多くの場合実現されます。
基本的に記憶というものは、短期記憶に入っていきます。しかし短期のため、すぐに忘れてしまいます。これは人間だれしもがそうです。
ただ同じ情報を何度も反復することで、短期記憶から長期記憶へと移行します。するとよほどのことがない限り忘れないのです。
問題は何回反復したら長期記憶に移行されるのか・・・という点です。これは人によって違いますし、その者に対する興味や関心、前段階の知識によって異なります。
単語の練習をしているのに覚えられない
単語の練習をしているのに、なかなか覚えられない・・・。
そういう生徒の場合、まだ長期記憶に移行していないことが考えられます。
また単語の練習をしていると自分で思っているかもしれませんが、意外と勉強時間が少ないケースが考えられます。
ちなみに5回練習すれば覚える人が、4回だけ勉強したとします。
5回練習しなければ覚えられない人なので、4回の勉強も2回の勉強もあまり変わらないのです。
そして時間が経てば経つほど、記憶は薄れてきてしまうため、薄れたときには1回目の練習の状態に戻ってしまうのです。
つまり練習を無駄にしないためには、関連の勉強をしているうちに長期記憶に入れてしまったほうがよいということです。
文章では伝えづらい
ここまで書いてきましたが、文章ではなかなか伝えづらいものです。
要するに何度も繰り返すこと、そして忘れたころに再び練習することが大事だということです。
自分なりの英単語勉強法がもしないのであれば、上記した表を参考にして練習してみて下さい。
1日に50個や100個覚えるのは現実的ではありませんが、1日10個程度であれば十分実践可能だと思いますよ。