多くの塾では一斉授業を行っています。複数人の生徒に対して一人の講師が教えるスタイルのことを言います。
つまり学校と同じスタイルの授業形式です。
このスタイルに疑問を感じることはないでしょうか?
「学校の授業で上手く理解ができず塾に通っている生徒が多いのに、なぜ塾でも同じ授業スタイルなのか?」ということです。
結論から言いますと、塾で学校と同じような授業形式を取っているのは塾の都合だからだと思うのです。
塾で一斉授業を行うのは利益率を上げるため
塾で一斉授業を行うのは、1時間あたりの利益率を上げるためです。
生徒のためと考えるのであれば、個別指導を行うのが普通です。
しかし個別指導では、塾の経営が成り立たないため、どうしても一斉授業主体となってしまうのです。
利益率について考えてみる
一般論での話をします。
一斉授業と個別指導の場合、個別指導の方が2.5倍~3倍ほどの料金がかかります。
例えば教える先生の人件費が1時間あたり1500円だったとしましょう。
生徒が10人いるクラスの指導を行う場合、生徒1人当たりから1000円~1500円あたりが相場となります。
1人当たり1000円だったとして、1時間の授業を行うことで10000円が塾には行ってきます。講師の人件費を抜いたとしての8500円が塾の利益となります。
次に個別指導で考えてみたいと思います。
個別指導の方が一斉授業の授業料の2.5倍~3倍ほどとなるため、1時間の授業を受けるためには2500円は必要となります。
講師の人件費は同じように1500円とすると、塾の利益としては1000円となってしまいます。
一斉授業では8500円、個別指導では1000円。これが塾の利益の違いなのです。
だからこそ、塾でも一斉授業を採用するのです。
ただしお分かりの通り、授業を行う講師としては、どちらの授業スタイルだったとしてももらえるお金は同じなのです。
塾によっては一斉授業の生徒数に応じて、インセンティブがプラスされるケースもあります。生徒1人が増えるごとに200円プラスになり、生徒10人であれば3000円となることもあります。
とはいえそれでも、塾側にとってみると一斉授業の方が利益が上がりやすいのです。
塾に行く本来の目的は?
塾に通う目的は何でしょうか?
「成績を上げたい」というのであれば、個別指導の方が上がりやすいと思います。
「塾に行っていれば少なくてもその時間は勉強する」ということであれば、一斉授業でも個別指導でも良いと思います。
どちらにしても、勉強をする生徒側からすると個別指導の方がよいのです。
塾の方が教え方が優れているということはない
「塾の先生の方が教え方が上手い」
そう思っている人もいるようですが、一概にそうとは言い切れません。
教える人によります。
そのため、学校の授業を受けていても成績が上がらないということはありませんし、塾に行くから成績が上がるということはないのです。
教える時間数は学校の方が多い
学校の先生と塾の講師、どちらの方が教える時間数が多いかというと、学校でしょう。
学校の先生は、1日の内に5時間~6時間ほど授業を行います。
一方塾の先生の場合は、3時間~5時間ほどです。
そう考えると、教える時間数としては学校の先生の方が長いのです。普通に考えると、長く教えているため、教え方が上手になりやすいのです。
生徒を集めるために必死になる
塾の先生の場合、生徒数を集めなければ経営が成り立ちません。
つまり成績が上がるような工夫をせざるを得ません。
一方学校の先生の場合、極端な話ですが、生徒の成績が上がらないからと言って学校が潰れることはありませんし、自分の貰う給与に響くといったこともありません。
この面から考えると、塾の先生の方が成績を上げることに特化した教え方を考えやすくはなります。
一斉授業よりも個別の方が成績が上がりやすい
少しまとめます。
学校でも塾でも、成績が上がるような授業を行う先生はいます。同じように、授業が下手な先生もいます。
では、ある生徒が同じ先生の一斉授業を受けるのと、個別指導を受けるのとでは、どちらが成績が上がると思いますか?
答えは明白です。「個別指導を受けたほうが成績が上がります。」
個別で見てもらったほうが理解しやすい
勉強は個別で指導を受けたほうが成績が伸びやすいです。
それは教える側からしてみても、教えている生徒の弱点を細かく分析できるためです。
つまり受けている生徒用にカスタマイズされた教え方ができるのです。
しかし一斉授業の場合、それは難しいです。教える対象者が複数人いるためです。その複数人が全く同じところで躓いているかというと、そのようなことはありません。
つまり授業中に問題を解決できる生徒もいれば、できない生徒もいるのです。
真ん中より少し上のレベルで授業
一斉授業の特徴としては、複数いる生徒のレベルの平均より少し上の教え方をします。
あまりレベルを落としすぎては、レベルの高い生徒は満足しません。
レベルを上げすぎては、レベルの低い生徒は理解ができません。
そのため、平均くらいの授業レベルを目指します。ただやはり少しでも生徒のレベルを上げたいと考えるため、平均よりも少し上に設定をして授業を行います。
生徒の需要を満たすなら個別指導+自習
いろいろな事情があるわけですが、生徒の成績を上げるという需要を満たすのであれば個別指導が中心の塾を選んだ方がよいと思います。
ただし個別指導の方が月謝は高くなります。
一般的な個別指導の料金
週1回1時間、1時間あたりの授業料は2500円~3000円。少なくても1ヵ月の月謝が10000円~12000円となります。これでも安い方だと思います。
ある塾では1時間4000円以上します。つまり1ヶ月で16000円となります。たった4時間しか指導を受けていないのに、その金額です。
STUDY BASEの場合
当塾「STUDY BASE」では、個別指導を主体としています。
とはいっても、同じ学年の生徒が同じようなところで躓いている場合には、即席の一斉授業を行うこともあります。
つまり授業スタイルがあるようでないのです。
そして塾で勉強する時間は無制限です。いくらでも勉強していて構いません。
毎日通うこともできるため、17時~22時を週5日で25時間。1ヶ月あたり約100時間。それで中学生や高校生で20000円です。
つまり1時間あたり200円の計算となります。
時間単価でいうとどこよりも安い
1時間あたり200円の計算となるため、どこの塾と比べても安くなります。
なぜこの料金でできるのかというと、様々な理由があります。
基本自習スタイルの塾であるため、講師が1人の生徒に対して付きっ切りで教えるということはありません。生徒が問題を解いている間は、他の生徒に指導をしています。
つまり一人の生徒に指導をする時間がそれほど長くないのです。
しかし勉強で大切なのは、生徒自身が問題演習をすることです。問題演習を繰り返し、知識を定着させることでレベルが上がります。
そのため、問題演習をする時間を講師側が邪魔をするわけにはいきません。
そのため、理想の勉強スタイルとしては「講師が少し教えて生徒が問題演習。」という状態を繰り返すことです。
しかし多くの塾では授業時間が決まっているため、問題演習を行う時間を確保できません。
しかし当塾では授業時間が決まっていません。
そのため問題演習に時間をかけられます。長くいればいるほど、講師からの指導も複数回得られるため、分からない問題を解決することもできます。
さまざまな塾の形態がありますが、良いとこどりを行っているのです。